京都の古本屋・本屋・書店・学校、世界文庫。店主、古賀鈴鳴。

佐久間正英さんのこと。

きょうも新しい1日。

そのひとのことは、仕事の打ち合わせに行った目黒のスタジオや、渋谷や下北沢のライヴハウスなどで、よくお見かけし、会釈したりしていました。

「 世界文庫 」の古賀が、CDジャケットデザインを手がけたことがある、いくつかのバンドやアーティストの音楽のプロデュースもされていましたし、学生の頃から愛聴していた、日本のバンドのアルバムなど、たくさんお仕事をされていました。

そのうち、いろんなことをお話しして、直接、お聞きしてみたいなと思っていたことなどもありましたが、そういう機会は、ついにありませんでした。

でも、末期がんであることを公表され。最後のプロデュース作品になるかもしれない、とご自身でも書かれていた、昨年10月にリリースされた、バンド“ ウラニーノ ”のアルバムのジャケットデザインも、古賀が担当することになり、これは、余計に頑張らないとな・・・と、誰にも言いはしませんでしたが、プレッシャーもありましたし、集中しました。

昨年夏には、mail でメッセージのやりとりもさせていただきました。
励まし・・・というとおこがましいですが、少しでも楽しみにしていただけるといいなと思って。
「 今回のウラニーノのアルバム『 音楽はあるか 』も、デザインを現在、進めております。尊敬する佐久間さんにも、完成パッケージを見て、いいなと思っていただけるよう、さらに、よいものになるよう、 全力で、注力いたします 」・・・と、お送りしました。

今回も楽しみにしています、というメッセージもいただけましたし、その後、完成のパッケージも見届けていただけたのでうれしかったです。



『 SAKUMA DROPS 』というアルバムが、せんじつ発売されました。
佐久間正英プロデュース作品集・コンピレーションCD。 佐久間正英、選曲/監修。全34曲入り2枚組。
いま、そのCDを聴きながら、これを書いています。

収録されているのは、80年代以降の日本のロック史を彩る、伝説的なミュージシャン、バンドばかり。
その中には、古賀がCDジャケットデザインを手がけたことのある、アーティストが、3組も入っています。
くるり、遠藤賢司、ウラニーノ です。



こういうことを書くと、馬鹿だと思われるかもしれませんが。
いつも思うのですが、どうしてひとはいなくなってしまうのに、そのひとの手がけた作品や、仕事は残り、いつまでもひとの心を揺すぶったりするのでしょうか。
当たり前のことなのかもしれませんが、私には、いつも、不思議に思えてなりません。

http://www.jvcmusic.co.jp/sakumadrops/