世界文庫アカデミー
 

Special issue 16
卒業した、第3期生の感想 その3 むねかた りお / クセ シホ / 濱口 友香

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◎むねかた りお / Munekata Rio
( 出張チャイ屋「 ChaiTona 」 )


関西を中心に移動式のチャイ屋をしています。
本格的なチャイから、どなたでも飲みやすいハーブチャイまで、ひとりひとりに合ったチャイをお届けしています◎


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「 世界文庫アカデミー 」( 以降、セカアカ )には、自分自身の活動を広げていくことはもちろんですが、私が今まで出会ったことのない人たちと出会える可能性を感じたので、選びました。
大学には行ってなかったので、「 学校 」に通って同じ道を目指す友達を見つけることに憧れていたのも、入学理由の一つです!

セカアカで一番よかったと思うのは、やはり、先生、生徒含め様々な人と出会えたことです。
今までずっと接客のお仕事をしてきていて、デザインをしている方や、文章を書いている方とは出会ったことがありませんでした。
私自身、モノづくりに関しては本当に自信がなく、「 こんなものを他人に見せていいのか・・・」などと悩んでいた位だったのですが。
「 graf 」の服部滋樹先生の授業の時に。「 依頼されてモノをつくっているうちはクリエイターではない。自分の頭で考えて、自分の手で形にした時に初めてクリエイターになれる 」という意味の言葉をおっしゃっていて。
下手でもなんでも、自分で考えることの特別さと大切さを知りました。
そこから自分のモノづくりにも自信を持つことができました。
そしてセンスのいいクラスメイトたちが、正直な意見をたくさんくれたのも本当にありがたかったです。

オンラインの授業が終わった後は、いつもクラスメイトと「 ZOOMお茶会 」をしていて、ご飯を食べながら、寝転びながら、ゆったりと話していたのですが。
私がいた、Aクラスのみなさん、本当に優しくて。相談も聞いてくれたり、逆に年下の私の意見を受け入れてくれたり・・・年齢も違えば、住んでる場所も、仕事のジャンルも全然違いました。そういう中でイヴェントのことや、新しく挑戦する何かのことを話し合えた時間が、印象的に頭に残っています。

今後は、コーヒーやお茶のように、チャイを「 日常の癒しの飲み物 」として、もっとみんなに知ってもらえるように、楽しんで動いていきたいです。
そして、チャイを通して、私が見てきた世界のことや、セカアカで学んだこと、出逢った人たちのことも、一緒に様々な人に伝えていきたいです。

私は普段からあまり迷うことはなく、直感でものごとを決めるタイプで(笑)
セカアカの募集を見た時も「 よし!決めた!」って、よく調べもせずに面談を受けて、そのまま入学していました。
でも、1年間、セカアカのおかげで、自分と向き合うきっかけをたくさんもらいました。

楽しいことばかりでもなく、課題もやったことがないことが多くて不安もありましたが、いざ挑戦してみると「 私ってこんなことできるんだ! 」と、達成感を感じたり、知らない自分を発見できたことが、たくさんありました。

きっと今、このご時世で、いろんな状況があり、迷うこともあるかもしれませんが。
こんな時だからこそ、新しい一歩を踏み出してみると世界が変わるかもしれません。
次の4期生のみなさんを応援しています。

※セカアカ生が主催のイヴェントで、同期のみんなと。 私がチャイを淹れる活動をしてるのを知って、他のクラスの人たちも、よくイヴェントに誘ってくれるようになりました。この時は、別のクラスの紡さんが声をかけてくれました。クラスも越えてコラボできて、仲良くなれるのがセカアカの嬉しいところの1つです。

※セカアカ生が主催のイヴェントで、同期のみんなと。
私がチャイを淹れる活動をしてるのを知って、他のクラスの人たちも、よくイヴェントに誘ってくれるようになりました。この時は、別のクラスの「 紡 」さんが声をかけてくれました。クラスも越えてコラボできて、仲良くなれるのがセカアカの嬉しいところの1つです。



※セカアカでの1年は、コロナ禍ではありましたが、それでも、たくさん、さまざまなイヴェントに出店できました。出るのが夢だと言っていたイヴェント「 森、道、市場 」にも、それを覚えててくださった古賀鈴鳴校長とゲスト講師の谷内亮太先生の推薦によって、卒業してすぐの頃に出店することができました ! 同じく出店していた、同期の仲間、「 Leon art jewelry 」さんと。

セカアカでの1年は、コロナ禍ではありましたが、それでも、たくさん、さまざまなイヴェントに出店できました。出るのが夢だと言っていたイヴェント「 森、道、市場 」にも、それを覚えててくださった古賀鈴鳴校長とゲスト講師の谷内亮太先生の推薦によって、卒業してすぐの頃に出店することができました ! 同じく出店していた、同期の仲間、「 Leon art jewelry 」さんと。



※セカアカの授業、憧れの岡戸絹枝先生( 『 クウネル 』創刊編集長、『 つるとはな編集長 』 )と。コロナ禍で、リアル授業は少なかったのですが、リアルの時は必ず、魔法瓶に私のチャイを入れて持参していました。 セカアカは、どの先生も優しくて、みなさん、おいしいと喜んで飲んでくださりました。嬉しく、自信になりました。

※セカアカの授業、憧れの岡戸絹枝先生( 『 クウネル 』創刊編集長、『 つるとはな編集長 』 )と。コロナ禍で、リアル授業は少なかったのですが、リアルの時は必ず、魔法瓶に私のチャイを入れて持参していました。
セカアカは、どの先生も優しくて、みなさん、おいしいと喜んで飲んでくださりました。嬉しく、自信にもなりました。



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◎クセ シホ / Kuse Shiho
( よしよし畑、農家デザイナー )


家族で兵庫県に移住して、農業 ( 「 よしよし畑 」 )と、グラフィックデザイナーをしています。
よしよし、と畑で丁寧に育てたお野菜は、人を体の中から、よしよししてくれる。そんな思いを込めて作ったお野菜を、元気な畑の風景も伝わるデザインでお届けしています。


※手前が私です。いつも応援してくれる、仲良しな家族と

※手前が私です。いつも応援してくれる、仲良しな家族と。




私は、家族で移住して農業を始め、お家でフリーランスのデザイン業もしていました。
しかし、畑が2年目の頃、2人目の子供の妊娠・出産と育児で、畑もデザイン業もお休みすることになりました。
働きたい気持ちがあるものの、思うようにはできないので、モヤモヤしていました。

そんな中。夜中、赤ちゃんに授乳している時に、SNS で、「 世界文庫アカデミー 」の3期生募集をみつけたのです。
講師陣には、大好きな絵本作家さんや、著名なデザイナーさん、幅広いジャンルのクリエイターの方々・・・何これ?!何これ!!!と、大興奮!
こんなに面白そうな世界があったのか!と。
それは、もう、新大陸発見 ! ぐらいの衝撃でした。

しかし、小さな子供が2人いたり、経済的なことなどから、「 今はお母さんの役割が大事なんだから、自分のことは後回しで 」と思いつつも・・・。
毎日、畑で一所懸命に働いて輝いている主人や、パートさんの姿を見ていたりすると。
「 私も輝きたいな ! 」という気持ちもムクムクと大きくなっていき。

子供が大きくなるのっていつ?
その頃には、私は何歳?
それまで、ずっと私だけこのままなの?
・・・そんなこんなが、頭にたくさん浮かんできました。

考えれば考えるほどに、タイミングは問答無用で「 今 」しかありませんでした。

セカアカに通えば、農業にも、デザインの仕事にも勢いがつけられる!と、何故か、妙に確信していました。
思い切って主人に話してみました。
「 おぉ!何それ、めっちゃ面白そうやん!畑は畑の投資が必要やし、デザイン業も自分への投資が必要やと思う!! 」
なんとも、拍子抜けするくらいあっさり賛成してくれ、通うことが決まったのでした。

セカアカの授業は、どの先生の回も想像以上に刺激的でした。
自分の知らなかった分野でも、第一線で活躍してらっしゃる先生方の授業はやっぱりもの凄く面白くて、必ず大きな学びがあり、自分の活動に取り入れたいことが、散りばめられていたのです。

「 山フーズ 」の小桧山聡子先生の授業は、心と体がスーッと澄んで、研ぎ澄まされるような感覚を覚え。
木村まさし先生の授業は、熱量がすごくて、授業内容と言葉に力を満杯もらって、すぐそのままの勢いでオンラインショップを開設していました。
デザイナーの惣田紗希先生の授業の課題で作った、うちの畑の周辺の絵地図がとても好評で。たくさん印刷して、畑のオンラインショップの商品にも封入するようになり、地図に載せていたお店の人が店頭に飾ってくれたところから、甘酒のパッケージデザインのお仕事にも繋がるなど、びっくりするような出来事もありました。
絵本作家の荒井良二先生の授業は、もうめちゃくちゃ感動でした!一人一人の話をじっくり聞いてくださり、光のように希望に満ちた言葉を、それそれに語りかけてくださって。

著名で、活躍されている先生方は、私たち生徒の話も真剣に聞いて、聞き返してもくれ、その場で的確なアドバイスをくださるのです。
先生のお話を聞きにきたのに、その先生たちが私たち生徒の話を聞いて真剣に考えてくださるって・・・まさしく「 夢 」の学校でした!
憧れの方たちからの私に向けられた言葉は、これから仕事していく中で、何度も思い出しては力を貰うお守りになりました。

そして、同じように夢に向かって踏み出した「 仲間 」に出会えたことも。
フリーランスでひとりぼっちだった私には、衝撃的に心強いものでした。

仲間の活躍や頑張りを、心から喜び応援しながら、自分も頑張らなくっちゃ!と、刺激を受けて行動する。
そうしていたら、どんどんあっちこっちでムーブメントが起きていて、熱が熱をよび、熱の塊がどんどん大きくなっていく。
この、セカアカという場の持つ、ポジティヴな空気感のおかげで。私は普段、積極的に人に話しかけにいくタイプではないのですが、声をかけて、セカアカコラボもできました!
「 花飾りsmile 」さんに、うちのトマトを組み込んだリースをお願いしたり、書家の「 ほの花 」さんには、畑のカードの「 書 」をお願いして書いてもらい、とても良いものが仕上がりました。
うちの作物を「 喫茶結社 」さんのフードメニューに使っていただいたのも、めちゃくちゃ嬉しかったなぁ。
世代やジャンルを超えた仲間と互いに刺激を受けながら、成長していける空気が、セカアカには確かにありました。

自分のための時間がなかなかつくれていない人、「 今 」ではないと思いつつ密かに夢を抱き続けている人は、思い切って、自分へ投資する1年だと位置付けて。
私のように、未来のための時間を「 強制的に作ってしまう 」のも良い選択だと思いますよ。
そこには真剣に向き合ってくれる先生方がいて、同じように踏み出した仲間たちが必ずいてくれます。
それはとてつもなく心強い、一生の財産になると思いますよ。

※文中にあります、セカアカ授業の惣田紗希先生の回で作った、よしよし畑周辺のイラスト地図です。そこからお仕事に繋がった、甘酒のパッケージデザイン。

※文中にあります、セカアカ授業の惣田紗希先生の回で作った、よしよし畑周辺のイラスト地図です。そこからお仕事に繋がった、甘酒のパッケージデザイン。



※セカアカ同期生の、書家の「 ほの花 」さんに書いてもらった、よしよし畑の感謝カード。「 花飾りsumile 」さんに作ってもらった、トマトのクリスマスリース。セカアカには、さまざまな才能の方々が大勢集まっているので、どんなコラボでもできてしまいそうです。

※セカアカ同期生の、書家の「 ほの花 」さんに書いてもらった、よしよし畑の感謝カード。「 花飾りsumile 」さんに作ってもらった、トマトのクリスマスリース。セカアカには、さまざまな才能の方々が大勢集まっているので、どんなコラボでもできてしまいそうです。



※今では、よしよし畑の重要な販売ルートの1つになっているネットショップ。セカアカ授業の後に、テンションが爆上がりした勢いで始めていました。送料もあるし、売れないと怖い・・・と、立ち止まっていたあの時間が、今となってはすごく勿体なかったです!

※今では、よしよし畑の重要な販売ルートの1つになっているネットショップ。セカアカ授業の後に、テンションが爆上がりした勢いで始めていました。送料もあるし、売れないと怖い・・・と、立ち止まっていたあの時間が、今となってはすごく勿体なかったです!



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◎濱口 友香 / Hamaguchi Yuka
( 「 はまぐち商店 」、パン屋、シェアカフェ運営 )


京都の左京区で、築約 100 年の古民家をリノベした、シェアカフェ、スペース、キッチンを運営しています。
天然酵母のパンを焼いてます。


※京都の左京区にある「 はまぐち商店 」の前で、セカアカ校長の古賀鈴鳴さんと。

※京都の左京区にある「 はまぐち商店 」の前で。セカアカ校長の古賀鈴鳴さんと。  




「 世界文庫アカデミー 」に、入学したのは。私も出店していた京都の大きなマーケットイヴェントに、書店の「 世界文庫 」として、古賀鈴鳴校長も出店していた日が、直接のきっかけです。
直にお話させていただいて、人の繋がりを広げるのにセカアカはとてもいい場所で、そこで繋がった人たちもきっとお店に来てくれますよと、セカアカをよく知るお店の方にも後押しされたのもあって、入学を決めました。
私は、自宅の大きな古民家を改装し、私の作っている天然酵母パンと、主人のレトロ雑貨も並んでいるお店にして、シェアスペースにもするという夢を持っていました。( 1年後、実現していました ! )

セカアカでは、古賀校長との面談時に、すぐ Twitter を始めようよ !と言われて、恐る恐る始めてみました。
最初、SNS のやり方もよくわかってませんでしたし、発信がとても苦手でした。
今では、新しい人たちと出会えるツールとして使えるようになったことが、大きな成果です。
「 はじめの一歩 」って背中を押してもらわないとなかなかできないものですよね。そこを軽く、ポンって押してもらった気がします。

授業で特に残っているのは。古賀校長の授業で「 売り手・買い手・社会・コミュニテイ 」全員が、満足する場を考えることが、長く続くコツ。というのがとても響きました。
また、他者への伝え方がとても大切で、知られないことには何も起こらない・・・という、様々な授業での学びの中で。
では、どう話すと相手に伝わるか? というのを日々考え続けるようになりました。
個性的な先生方のお話をたくさん聞けて、とても貴重な学びの日々だったと思います。

そして、嬉しかったことは、クラスメイトに出会えたことです。
様々な年齢の、バックボーンも違う人たちと、セカアカで出会い。
当たり前のようにクラスメイトとして、友人として、これからも付き合っていけることが一番嬉しいことです。この関係はずっと続けていきたいです。

私もいた、第3期のセカアカは、コロナ禍の中で、少ししかリアルに集まっての授業ができませんでした。
でも、その中でも不思議とリアル以上に交友関係が築けたのじゃないかと思います。
数で言うと数回しか会ってないのに、リアルに会うと、なぜかいつも会ってるかのような会話から始まったり。
昔から知ってるようで、不思議な距離感。みんなのやりたいことがわかればわかるほど、応援したくなる気持ち。
大人になって、そんな距離感で人と付き合うことからは、久しく離れていただけに、新鮮で楽しい学校生活でした。

たまにネットやポスターを見て、その時は何も思ってなかったのに、ふと「 あれ?なんだったんだろう 」と、心に引っかかっていることがあります。
私にとってセカアカは、なんとなく気になる・・・でも何なんだろう?って、少し遠くにある場所でした。
でも、そこから、イヴェントの時に古賀校長に話しかけたという、一歩を進んだだけで・・・その後の私の1年は、思ってもみないほどに広がりました。

経理的なことを教えてくる学校、すぐに就職を斡旋してくれる学校などと、色々学校はありますが。
こんなにやりたいことが多種多様で、年齢層もバラバラなのに、それぞれが「 夢 」を見続けられる場所はなかなかないと思います。
もちろん、楽しいだけでは何もできないですが。楽しくなければ続かない!
自分が楽しいことを続けられるコミュニティなのだと思います。

「 今の自分、嫌だなあ 」とか、「 自分がいる場所はここでいいんだろうか? 」って思うなら。
少し、ちょっと前に進むことで、違う自分が見れます。
セカアカはそんな場所だと思います。

※「 はまぐち商店 」のパンです。入学が決まってすぐの頃に古賀校長に誘ってもらって、出店した、恵文社一乗店でのイヴェント「 絵本喫茶 」の時。すぐに完売でした ! この時は、ビール酵母、レモン酵母、ゆず酵母、レーズン酵母でパンを焼きました。 少しめずらしい種の天然酵母でつくるのが、「 はまぐち商店 」のパンの特徴です。

※「 はまぐち商店 」のパンです。入学が決まってすぐの頃に古賀校長に誘ってもらって、出店した、恵文社一乗店でのイヴェント「 絵本喫茶 」の時。すぐに完売でした ! この時は、ビール酵母、レモン酵母、ゆず酵母、レーズン酵母でパンを焼きました。
少しめずらしい種の天然酵母でつくるのが、「 はまぐち商店 」のパンの特徴です。



※セカアカを卒業して少しして、リノベーションが完成したシェアカフェ・キッチンでは、様々なマルシェやイヴェントを行なっています。シェアキッチンを作るアイデアは、セカアカ授業の「 graf 」の服部滋樹先生の時に、たくさんのヒントをいただきました。

※セカアカを卒業して少しして、リノベーションが完成したシェアカフェ・キッチンでは、様々なマルシェやイヴェントを行なっています。シェアキッチンを作るアイデアは、セカアカ授業の「 graf 」の服部滋樹先生の時に、たくさんのヒントをいただきました。



※セカアカのクラスメイトだった、書家の「 ほの花 」さんも、うちで、「 筆であそぶ会 」という、書のワークショップを何度か開催してくれています。 セカアカで学んだ「 場づくり 」を活かして、さまざまな人が集まる場にしていきたいです。

※セカアカのクラスメイトだった、書家の「 ほの花 」さんも、うちで、「 筆であそぶ会 」という、書のワークショップを何度か開催してくれています。
セカアカで学んだ「 場づくり 」を活かして、さまざまな人が集まる場にしていきたいです。




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★世界文庫アカデミー、次の第4期の生徒募集期間は、2021 年 10 月 27 日(水)~ 1 月 11 日(火)です。詳細は、右の【 学校紹介 】のページから。