世界文庫アカデミー
 

Special issue 03
卒業した、第1期生の感想 その 1 沖 那菜子 / 田辺 雅代 / 柴﨑 美穂

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◎沖 那菜子 / Oki Nanako
( 活版印刷ワークスペース主宰、デザイナー、イラストレーター、プリンター )

元々、大学とフランスで版画を学んでいたが、帰国を機に祖父が創業したお手紙周りのステーショナリーメーカーで、グラフィックデザイナーとして活動。紙や印刷を通じて、手紙のように人と人が交流できる、ものづくりの場を作りたいと思い、活版印刷ワークスペースを2017年9月、大阪・船場にオープン。

※オープニングレセプションで校長の古賀さんと。

※オープニングレセプションで校長の古賀さんと。



「 世界文庫アカデミー 」への、入学の時点で。活版印刷ワークスペースを作ることは、もう決まっていたのですが。
人が集まる場所を、どのように作っていっていいかがわからずで、「 場作りのヒント 」がほしくて入学しました。
あとは、ほぼ一人で活動していたので仲間がほしかったのです。

私の場合、クラウドファンディングをして、ワークスペースをオープンさせたので、授業での、クラウドファンディングを実際にした講師の方の体験談やコツなどが、自分が実際にプロジェクトを作成する際に、本当に参考になりました。
また、これはすべての講師の方に通ずることでしたが、「 やりたいことやほしいことは必ず言葉にして発していかなければ叶わない 」ということを、1年を通して教えられたと思います。
ちゃんと形になってないから、とか、まだ具体的に活動してないし、とか、色々と理由をつけてなかなか自分のやりたいことを口に出せなかったりしますが、何も始まってなくても、自分の心持ちひとつで、「 夢 」は動いていくのだな、と実感しています。

どの授業も、もちろん参考になることばかりで印象に残ってますが、授業外のことも強く印象に残っています。
例えば、授業後に講師の方たちと一緒に食事に行った際に、授業では聞けない個人的な相談に乗ってもらったりとか、経験談を聞けたりとか、気軽に話せる場があることが、とても印象的でした。

そして、セカアカで得た最大の成果は、なんといっても、「 仲間 」です。
内容は違っても同じように「 夢 」を持って進もうとしている仲間がたくさんできました。
クラウドファンディングでプロジェクトの内容に行き詰まった時も、たくさんの仲間たちが自分のことのように悩んだり、考えてくれて、ページに載せる、細かい言い回しひとつでも意見をくれました。
また、ワークスペースのオープンに際してオープニングレセプションを開催したりと。初めてのことが多かったのですが。
同じセカアカの仲間で、コーヒー屋をやりたい方と、食を生業としたい方達がいたので、ドリンクをサーブしてもらったり、ケータリングを頼んだりと、コラボレーションすることができ、レセプションも大成功に終わりました。

同じく夢を叶えようと活動している同士、頼みやすいということもありますが「 同じスタートをきるなら一緒に 」という思いもあり、お互いがお互いをサポートし合う、連帯感みたいなものもあったと思います。
こういう連帯感やチームとしての意識は、依頼した側、依頼された側という立場だけでは生まれなかったと思います。
企画している過程でも、オープンしてからも、セカアカの皆が本当に心から応援してくれて、一人でやっているはずなのに全然一人じゃない、どんな時もセカアカの皆が一緒にいる感じで、とても心強かったです。

セカアカ入学を考えている方たちには・・・
やらない理由は山ほどあるかもしれません。でもほとんどの場合「 いつか 」は来ないように思います。
本当に叶えたい「 夢 」があるなら、やりたいと思った時が、そのタイミングじゃないでしょうか。
私が言えることは、一人ぼっちで挑むより、たくさんの仲間と一緒に挑む方が心強いということ。
あなたが抱いた覚悟に、ちゃんと周りは応えてくれるはずです。

※ワークスペースにて、活版印刷機で印刷の様子。ワークショップの説明中。

※ワークスペースにて、活版印刷機で印刷の様子。ワークショップの説明中。



※オープニングレセプションの様子。セカアカコラボしたケータリングとコーヒー。

※オープニングレセプションの様子。セカアカコラボしたケータリングとコーヒー。



※企画イベント「 活版WEST 」の様子。セカアカの仲間にも手伝ってもらいました。

※企画イベント「 活版WEST 」の様子。セカアカの仲間にも手伝ってもらいました。



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◎田辺 雅代 / Tanabe Masayo
( 料理研究家・「 La lettre( ラ レトル )」 )

お手紙を書くような気持ちで、お料理やお菓子に想いを綴る。
素材を活かし、できるだけ体に負担のかからない材料で作ること、自然に寄り添う物を。
イベント出店やケータリング、フードスタイリングもおこなう。

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「 世界文庫アカデミー 」の入学前は、娘が1歳で。
今後は、「 子供を産む以前のようには働けないけれど、今のライフスタイルに合うような働き方をみつけていきたい ! 」と、思っていたところでした。
そんな折に、セカアカ講師の御菓子丸さんの SNSで記事を読み、「 新しい働き方の学校 」というところに、とても惹かれました。
そして、講師陣を見て驚きました。各業種の第一線で活躍されてる方ばかり。
これは行くしかない! 行けば何か見つかるだろう! と、思い入学を決意しました。

通ってからは、得るものが多すぎて、何からお伝えすればいいか・・・なのですが。
実は、私は、面談の時、あまり具体的な目標はなかったんです。
元々、お料理が好きな事、オーガニックコスメの販売員をしていた経験から「 外側だけでなく身体の内側に取り込むものの重要性 」を学び、今後は「 食 」に関するようなことをやっていけたらいいなぁ・・・くらいは、漠然とありました。
それが、校長の古賀さんとの面談時に。話題が、雑誌や本で活躍されているフード関係の方たちの話に広がっていって・・・私自身は、そんな仕事は遠い遠い夢のような話だろうな、と思っていたのですが。
校長は、軽やかに、「 雅代さんも、こういう風になれるんじゃないかなぁ 」と、おっしゃられて。

それからは、無理だと決めつけていた、フード・コーディネーターの仕事が、自分の目標となり。
料理を作る時は、みばえにも気を配ったり、セカアカの毎回の授業でも「 ゆくゆくは、雑誌のフードページにかかわりたいです 」と、言い続けて。
そしたら、まさかの在学中に2度も、人気雑誌の「 SAVVY 」で、撮影のフードの仕事を担当させていただくことが叶いました!

また、校長が誘ってくださった、クラスメイトと、3人でおこなった「 季節を告げる vol.1 」というお菓子のコースをお出ししたイベントも忘れられません。セカアカに通いだして、まだほんの2ヵ月目くらい。私にとって、初めてのイベントでした。
無名で、まだなにも実績もない、私たちのイベントに来てくださる方々を、「 どのようにすれば満足していただけるか? 」という事を追求した内容。
お出しするお菓子、空間作り、しつらえ、立居振る舞い、それから告知の仕方まで、みっちり校長にしごいていただきました。
お菓子の試作は、何度も何度もギリギリまで。途中、まったくはじめての取り組みで、メンバーも戸惑いや苦戦する事もありましたが、励まし合いながら力を尽くしました。
今、振り返ってみても、その時の経験が、その後の取り組みすべての基準のようになっています。

また、授業を通してや、セカアカ仲間達とのイベントで、自分の作ったお料理やお菓子を食べていただける機会がもてた事も、とても大きかったです!どれもこれも、今まで、想像も出来なかった姿。
校長、講師陣、生徒の皆さんのお陰で、とても良い経験をさせていただきました。
「 志 」のある同志と過ごす一年間は、一年間の絆とは思えない程、素晴らしく濃い日々で、ふざけたり、応援し合ったり、時にはコラボをして一緒になにかを生み出せるような仲間に出逢えた事は、なによりも財産になりました!

そう、毎回の授業も、とても刺激的でした!
先生のお話や、課題に取り組む作業は、脳みそが揺さぶられ、はじめの頃の授業後は、知恵熱が出そうなくらいに沸騰してました。笑。
大人になると、一般常識や、今までのやり方を元に考えがちですが。かっこいい大人達に触れて、個性や自分の感覚を思い起こさせてもらえた気がします。
「 人に伝える作業 」も、とても勉強になりました。内なる想いに向き合って、整理して、形にしてみるという繰り返しは、私には必要な経験でした。

私の、今後は。アトリエを持って、ケータリング、雑誌でのフードコーディネートの仕事を頑張ってしていけたらいいなと思っています。いずれ娘が大きくなった時に、自分の置かれた境遇のせいにしたりせずに、好きな事や何かに打ち込む面白さ、それを私の姿を通じ、少しでも感じてもらえるといいなぁ、なんて思ったりしています。

価値観は人それぞれだと思いますが、セカアカに行って良かった!
みんなに出逢えて本当に良かった!! と、思わずにはいられないです。
第2期生になる皆さんにも、きっと良い出逢いが待ってるはずですよ。

※雑誌「 SAVVY 」 にて、フルーツタルトの製作を担当。

※雑誌「 SAVVY 」 にて、フルーツタルトの製作を担当。



※活版印刷「 Echos 」にて、レセプションパーティーのケータリング担当。

※活版印刷「 Echos 」にて、レセプションパーティーのケータリング担当。



※骨董屋マタン主催「 骨董のクリスマス 」にて、テリーヌのプレートを。

※骨董屋マタン主催「 骨董のクリスマス 」にて、テリーヌのプレートを。



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◎柴﨑美穂 / Shibasaki Miho
( 「 SHIBA COFFEE 」・さすらいのコーヒー屋 )

イベント・パーティーなどでコーヒーをサーブする。コーヒーが苦手な方にも楽しんでもらえる空間にしたいと、アレンジコーヒーや自家製フルーツシロップ、焼き菓子も作る。
ホッと笑顔になれる時間を、店主の笑顔とともにお届けします。


※活版印刷ワークスペース「 Echos 」レセプション

※活版印刷ワークスペース「 Echos 」レセプションにて。



私の「 夢 」は、将来、出身地である福井県の「 田んぼの真ん中で、COFFEE STAND 」を、開くことです。

事務の仕事をしていた中で、「 このまま雇われ仕事を続けてくのか・・・ 」と、疑問を感じていました。
カフェは昔から、よく行ってたのですが。ずっと憧れがあり、いつか私もカフェで働く側になりたいと思っていました。
また、友人が、「 将来の生きたい人生のために 」と、カフェをオープンしたことによって、さらに私の中の思いが大きくなっていきました。
そんな時、Twitterで、「 世界文庫アカデミー 」のことを知りました。
初めは、「 私には関係ないかな・・・ 」と、思っていたのですが。
でも、「 もやもや悩んでるくらいならやっちゃえ ! 」と、勢いで申し込み、校長の古賀さんに、面談をしていただきました。
お話して、私のやりたいことが、どんどん膨らんでいき。セカアカに通ったら、私のやりたいことが近くなるのではないか? 私でもできるんじゃないか? と思い、通うことを決めました。

セカアカに通い始めてから、カフェで働いたこともなかったのですが、事務職と並行して、休日にはカフェで働き始め、そして珈琲をいれ始めました。
「 SHIBA COFFEE 」と屋号を決めて、セカアカのクラスメイトたちのレセプションパーティー、スタートアップ、ライブ、地域交流イベント、スナックなどに、誘っていただいて、この 1 年間の中で、何度も、出店させていただくようになりました。

大人になって、同じ方向を向いた仲間に出会えたこと、ただの素人だった私に色んな方が出店を依頼してくれること・・・
みんなが応援してくれて、私ひとりだけの夢じゃなくなること・・・
セカアカに入学して一番印象的だったのは、自分が「 SHIBA COFFEE 」を始められたことなのです。
イイダ傘店の飯田先生、オールユアーズの木村先生、graf の服部先生、雑誌「 オンクル 」編集長の安達先生・・・あげればきりないくらい、印象的な授業や、心に残る言葉をいただきました。

セカアカに入学した当初は、まったくの素人だったのに、今では「 さすらいのコーヒー屋 」として、活動しています。
普段の生活じゃ出会えない人たちと、出会えます。自分の世界が広がって、思いを共有してくれる仲間ができます。
やりたいことや、やろうとしてることを、全力で応援、バックアップしてくれるので、心強く、やってみよう! と思わせてくれます。
やりたいことがなくても、みんなの夢を応援したり手伝ったり、セカアカで見つけたり・・・色んな人がいるので楽しめます。
色んな人がいるからおもしろいです。
私は、「 やらない理由は自分の中にしかない 」と、気づいてからは、怖いものしらずです!( 少しは怖いけど。笑 )

先生たちもとてもステキな方々で、みなさんとてもフランクで、私たちの「 夢 」に真剣に向き合ってくださります。
これから入学を考えている方は、お金のことだったり、通う距離のことだったり、人付き合いのことだったり・・・不安な要素をあげたら、キリないと思いますが、飛び込んじゃったらどうにかなるものです。
みんな受け止めてくれます。
そんな人たちが集まります。
1期生として、2期生の方々にお会いできること。一緒に活動できることを楽しみにしてます。

※京都・山科の地域交流イベント「 なぎつじ SKIP 」に、セカアカの仲間と出店

※京都・山科の地域交流イベント「 なぎつじ SKIP 」に、セカアカの仲間とコーヒーとフードで出店。



※写真館でのイベントにパウンドケーキを。

※写真館でのイベントにパウンドケーキを。



※「 季節を告げる vol.2 」SHIBA COFFEEのデビュー。

※「 季節を告げる vol.2 」SHIBA COFFEEのデビューです。