世界文庫アカデミー
 

Special issue 04
卒業した、第1期生の感想 その 2 yuki_photo / 森本 果呼 / 中川 華

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◎yuki_photo
( gallery 運営 )

会社員のかたわら、大阪でギャラリーを。また、空き家のプランナーとして既存建物に新たな価値を生みだす企画・改装をライフワークとしています。



「 世界文庫アカデミー 」を選んだのは、シンプルに「 なんか面白そうだぞ ! 」と、感じたからです。
実は、そう思いながらも、少しの間、迷っていたのですが。ずっと頭の中で気になり続けていたので、「 これは行かずに後悔するよりは、中に入って楽しもう ! 」と思い、申し込みました。

セカアカの1年間の中で、得たことは、山程あるのですが・・・
講師の方々が、個人や少人数で活躍されている方が多いので、歩んできた道のりを共有することで、気付けることが多かったです。
仕事で、今すぐにでも実践できる事が、とても多いことや、一歩踏み出してみることの重要性や、続けることのむずかしさ。悩んできたことや、気をつけてらっしゃること。
どれも実体験にもとづいていて、勇気をもらえました。
授業を聞いて、終わりではなく、チャレンジして失敗したりうまくいかなかったら、どんな方法があるかを、一緒に考える。
講師の方々は、甘やかしてくれることはないですが、優しく真摯に向き合っていただけます。
また、実践につながるという点でいくと、講師の方々と一緒に仕事をすることができる可能性があることも。
私も、雑誌「 SAVVY 」の撮影で、カメラマンとして参加させて頂きました。

講師陣は、色々なジャンルで活躍されている方たちなので、これまで自分とはあまり関わりがなかったゾーンの方もいらっしゃるのですが、意外に、この、これまで知らなかったゾーンの授業が発見が多くておもしろいのです。
これまで使ってなかった筋肉に響くというか。
たとえば、「 和菓子をつくる 」、「 詩を書く 」、「 手書きで作文をする 」など。
各ジャンルの一線で活躍されている方々なので、自分の幅を広げる、新しいことと出会える、とても贅沢な授業でした。

インプットに偏りがちな自分にとって、毎週やってくるおもしろい課題のアウトプットは、とてもいい習慣になりました。
課題だけでなく、講師の方へむけておこなう「 自己紹介 」の内容を考えることで、自分の中で整理ができ、やりたい事が明確になっていきます。
クラスメイトの「 夢 」が、どんどん進化していき、一歩踏み出すハードルが、みるみるさがっていったことがとても印象的でした。
クラスをまたいで有機的に発生する「 セカアカコラボ 」。学校がはじまって2ヵ月目あたりから活性化していき、夏、秋、冬と、規模もクオリティもどんどん上がっていきました。
生徒同士はもちろん、講師と生徒のコラボもおこなわれるのが、セカアカのいいところだと思います。

個人的には、講師の木村さんと、クラウドファンディングの試着展示イベントを、うちのギャラリーで開催したりもしました。
セカアカ生、森本果呼さんの絵画の個展も開催。同じく生徒の、COFFEE屋さん、活版印刷エコースさんにもイベントに出店していただき、大盛況で終えることができました。卒業したあとも、関係が、続いていくのが楽しみです。

もし、少しでも、セカアカが、気になると思ったら、参加する未来を選ぶのもいいと思います。
いま、自分がどの立ち位置にいても、新しい発見と、新しい仲間ができる可能性があります。
しかも、目指す未来や、感覚が近い人と出会える機会はそんなに多くないと思うので。
みんな、年齢も拠点もやりたい事もバラバラなので、ライバルではなくて仲間になりやすいのもいいところですね。
1期生と、2期生のコラボも楽しみにしています。

※セカアカ生の画家の個展を、うちのギャラリーで開催。

※セカアカ生の画家の個展を、うちのギャラリーで開催。



※洋服ブランドの大阪展示会。イベントで、活版WS &クラウドファンディングのトークショー

※洋服ブランドの大阪展示会。イベントで、活版WS & クラウドファンディングのトークショー



※「 オープンナガヤ 」に出店。「 妄想の長屋 」というコンセプト。

※「 オープンナガヤ 」に出店。「 妄想の長屋 」というコンセプト。



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◎森本果呼 / Morimoto Kako
( 画家 )

1995年生まれ。大阪芸術大学に在学中。
水彩や日本画を使って、おもに記憶の中に浮かび上がる人物を描いている。絵を描くことでつながりたい。


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「 世界文庫アカデミー 」の存在を知る前。大学3年を迎えていた私は、卒業後の進路について考える時間が徐々に多くなっていました。
生活の中で気がつくと「 描く 」ことは大きい存在になっていて。そして次第に「 芸術 」の、もっとそばで暮らしていきたいという気持ちが、強くなっていきました。
そのためには、まず、公募展に出品することだと思い、参加してみたこともありましたが、そこにはリアリティがなくて。自分が取り組みたかった事とは違っていました。まだ会ったこともない審査員に評価されるせつなさもありました。
個展をしてみたい、自分以外の人からの反応も知ってみたい、まずやってみたら何か先が見えるんじゃないか・・・と、思いました。
そしてある時、「 世界文庫アカデミー 」生徒募集のフライヤーをみつけ。「 この学校に通ったら、面白そうだ 」と、直感的に思い入学を決めました。

私の場合、最初の面談のやりとりが、今後を大きく変えたのではないか・・・と、思っています。
校長の古賀さんから、面談当日は、もしあれば作品を持ってきてください、との連絡があり。当日は絵を何枚かファイルに入れて世界文庫へ向かいました。
緊張のあまり話の内容は覚えていないのですが・・・。
数分間の沈黙が続いたあとの一言だけはちゃんと覚えています。
「 この絵を売ってくれませんか? 」
この一言にただ驚きと喜びが、面談ということを忘れてしまうほど戸惑ってしまいました。
同時に。このときに絵を描いて生きるんだという覚悟も少しずつ動き始めていました。

そして、数ヵ月後の、春には、世界文庫で初個展を開けたのです。
今までつくってきた作品を、客観的に見つめる機会にもなりましたし、何よりも絵を観にきてくださった方たちの感想を直接聞けることが本当に嬉しかったです。
入学してからセカアカ関連で、展示を3回できたこと、台湾の「 Culture & Artbook fair 」への参加など。
今までの自分では、まったく予想もつかなかった素晴らしい経験。忘れられない1年です。

セカアカの仲間たちのすごいところは、授業で得たことを即座に実行にうつす、速さです。
クラスメイトや講師の方に相談したら、一緒に考えてくれて、こうしてみたら?と、新たな発見をみつけてくれる。
今、思うと、「 夢をもっている 」という共通点があって、さまざまなジャンルの人たちが集まる環境だからこそ、思いがけない出会いもあるし、柔軟な発想も生まれてきたんだなあ、って思います。

2期生のみなさんに、会えること楽しみにしています。

※絵画作品「 うつろふ 」

※絵画作品「 うつろふ 」



※初個展「 たねをまく 」at 世界文庫

※初個展「 たねをまく 」at 世界文庫



※第二回個展「つたう 」

※第二回個展「つたう 」



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◎中川 華 / Nakagawa Hana
( フォトグラファー )

1996年生まれ。ファッションをつくる人たち、服ができるまでの過程に興味があります。

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私は、高校を出た後、服飾専門学校に通っていたのですが、そのまま就職する気にもなれず、自分の力でもっと面白いことができるのでは?と、中退。その後、山小屋で働いたり、海外に行ったりと・・・放浪していました。
ネパール滞在中に、「 これからどうしよう? 」と、将来を考えていた時、Twitter で「 世界文庫アカデミー 」が始まることを知り、「行くしかない!」と、勢いあまって、海外から面談希望のメールをしました。

セカアカの 1年間の中で、嬉しかったことは、本当にたくさんあります。まず、好きで始めた写真が、本格的にお仕事になったことです。
セカアカに通うようになってから、真剣に、自分なりの写真との向き合い方が、少しずつできてきたように思います。毎週、授業の前に、クラスメイトを撮らせていただいたり、先生方に写真を見ていただいたり。
そして、仕事として写真を意識していく中で、とても大きかったのは、校長の古賀さんが雑誌での連載ページの撮影、写真を、私に任せてくださったことでした。普通なら、あり得ないこと!
とてつもなく緊張しましたが、雑誌としてお店に並んでいるのをみて、感激して涙がでたことを覚えています。

最近では、さまざまな、繋がりから撮影を依頼していただけるようになってきました。
「 夢 」だった、ファッションにまつわる撮影も。ファッションにアプローチするための、道のりに、わずか1 年で辿り着けたことは、とても大きなことでした。

授業で作ったもので、役に立っているのは、「 フリーペーパー 」です。
校長の授業の課題でつくってから、楽しくなってしまい、「 自然とファッション 」をテーマにして定期的に発行しています。お店に置いていただいたり、名刺がわりに渡したり。
そこから面白いご縁にも繋がったりして、今では私にとって、欠かせないものになっています。

さまざまな角度から、自分の仕事や、やりたいことにアプローチする方法があること。
既成概念を飛び越えて、自由にやってもいいということ。
講師の先生方の経験から紡がれた言葉は、背中を押してくれる、熱いものばかりでした。
授業後には、先生方やクラスメイトと、ごはんに行くことが毎回楽しみでした。
食卓を囲んでする話はいつも面白く、そこから新しい何がが生まれることもあったり、刺激的で、ワクワクする時間でした。
セカアカの仲間が協力しあって、さまざまなカタチを作っていく「 セカアカコラボ 」も印象的でした。
個性豊かな仲間ができて、とても心強いです。

私にとって、セカアカでの 1 年間は、自分の心にまっすぐ向き合ってすごせた、濃密な時間でした。
ピンときている方、なんだか頭の中でもやもやしている方は、ぜひ、「 世界文庫アカデミー 」へ。
きっと、素敵な仲間たちと新しい自分に出会えますよ!!

※雑誌「 SAVVY 」で、2回、カメラマンを担当。 たくさんの1期生と「 セカアカコラボ 」してます。

※雑誌「 SAVVY 」で、2回、カメラマンを担当。 たくさんの1期生と「 セカアカコラボ 」してます。



※セカアカ仲間の、布もの通訳の方の作品集の撮影を担当。

※セカアカ仲間の、布もの通訳の方の作品集の撮影を担当。



※セカアカ仲間の、アクセサリーブランドの広告用の撮影を担当。

※セカアカ仲間の、アクセサリーブランドの広告用の撮影を担当。