世界文庫アカデミー
 

Special issue 02

対談:ナカムラクニオ(6次元)× 古賀鈴鳴(世界文庫アカデミー)

これからの「 新しいはたらき方 」の学校、「 世界文庫アカデミー 」。
開講の準備をしていた、校長・古賀鈴鳴の元に、ある日、一冊の本が届きました。
パラレルキャリア – 新しい働き方を考えるヒント100 / ナカムラクニオ著
もともと、ナカムラさんには講師をお願いしようとしていた時に、この本は、この学校のコンセプトと重なる部分もたくさんあって。
ナカムラさんと、古賀で、対談をしたら、この学校のことがもっと、みなさんにわかってもらえるのではないかと思いました。

対談:ナカムラクニオ(6次元)×古賀鈴鳴(世界文庫アカデミー) 〜 前編 〜

( 写真 左:古賀鈴鳴、右:ナカムラクニオ )

ある日の夜に、ナカムラさんが、京都の「 世界文庫 」に来てくださりました。

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「 結果 」の出てしまう学校とは ?!


対談:ナカムラクニオ(6次元)×古賀鈴鳴(世界文庫アカデミー) 〜 前編 〜

古賀 この「 世界文庫アカデミー 」は、通ったひとが 1 年間、通い終わった後に、「 結果 」が出ていくといいなあと。むしろその出たひとたちが「 どうなっていくか? 」が、大事だなと思っています。それを先生たちにもお伝えしていて。その考え方は、面白いから是非その学校やりましょう ! ってみなさん言っていただいてますね。

ナカムラ 単にクリエイターを育てるっていうだけじゃなくって、「 これからをつくるひと 」をつくる、みたいなとこがあるじゃないですか? そこら辺がすごく、この学校の面白いとこだと思うんですよね。どこのスクールや、絵の塾とかも「 絵を描いてたらいいですよ 」っていう技術だけ重視して・・・結局、みんな辞めていっちゃうような現状が、正直、どこもあったりするじゃないですか? ・・・そこって、みんなスクールの悩みどころだとも思うんですよね。

古賀 プロになる・・・っていうラインは、実際は、すごく高いところにあるから、難しいですよね。だから通ってたひとが、1 年間通って終わった後に、なんらかの「 結果 」や「 発展性 」が出ていたらいいですね。むしろ、学校を出たひとがどうなっていくか・・・が、大事ですもんね。
僕は、いままでに、いろんなところで講師や講義をしたり、教えたりもしてて・・・。
プロのイラストレーターでもある、自分が言うのもアレなんですが。実際、絵とかって、ほんとのこと言うと、そんなに描く技術としては、教えることってないなって、思ってるんですよね。笑。
特に、デザイナーや、イラストレーターとか・・・勝手に学ぶべきことだというか。むしろ、その自分の絵なりデザインなり作品なりを、どのように「 仕事へつなげていくか 」という考え方や、「 ずっと続ける 」やりかたの方が、現代は、大事なのですが。それを、ちゃんと教えてくれるところは、多分、ないな、って。
僕は、この学校は、クリエイターの方ももちろん輩出しますけれど。やっぱり「 場づくり 」とか「 事をつくる 」っていうか。「 イヴェント 」とか。「 お店をつくる 」とか。そしてそれらの「 告知をうまくする 」、「 ちゃんといいものを世の中に広める 」。具体的に、直接的に、社会と関わっていく、コミットしていく方法というような、そっちにフォーカスしたいなと思っています。

ナカムラ なるほどね。

古賀 なんなら、もう、1 年の間で、「 もうなんかすぐにイヴェントとかやっちゃおうか? 」みたいなノリで。ここ( 世界文庫 )も場として使えますし。あんまりそういうことをやっているところは、僕の知るかぎりはないんじゃないかな、と思っていて。

ナカムラ イヴェントで、自分のものがちゃんと売れたりだとか「 成功体験 」を味わってもらったりね。その内容なら、他にないし、結構、京都だけじゃなくって、それぞれの地域の、他のところからも来たいと思うひとも多いんじゃないかな?

古賀 そうそう。たとえば、島根県とか、あんまり知られてないような瀬戸内の島とかからわざわざ通ってとか・・・でも、それくらいの熱があるひとが来るのとかも、絶対面白いと思っていて。

ナカムラ そうそう。ね。確かに ! それくらい熱いといいですね。

古賀 自分の島でカフェをやりたいとか言うひとがいれば。それは、もうそこに行くし。応援するし。そのお店が集客できるように、授業の中で、みんなで告知のやり方を考えようとか・・・生徒さんの中で、そのカフェを手伝う、みたいなひとが出てきて、そうなっても面白いなと。

ナカムラ 確かにね。繋がってく。ここに、いいひとや、面白い、これからの優秀なひとが集まってくれば、何か新しいことが起きていくんじゃないかなあ、と思いますね。



みんなでイヴェントをどんどんやっていく


対談:ナカムラクニオ(6次元)×古賀鈴鳴(世界文庫アカデミー) 〜 前編 〜

古賀 「 世界文庫 」でも、いままで、すごくいいトークイヴェントとかをやってきているのですが、そういう、1 回性のものではなくて。もう来たひとたちが、「 結果 」が出るところまで、やってしまいたいな、と思って。

ナカムラ あぁー、なるほどなるほど。それは、本当いいですね。それ、生徒さんも、ぜひね、気合入ってるひと来てくれたら、本当に面白い。京都という場所も、いいと思うんですよね。東京より京都の方がね、結構、土壌があるっていうか。何かいいひと集まりそうな気がするんですよね。結構、今、敏感なひとたちは、全国でわかってて、見ていて、情報をキャッチしているから。

古賀 日本中から生徒さん来てくれたら、いいと思うんですよね。今は、深夜バスもあるから、東京からも往復 5 千円とかで来れたり、また「 世界文庫 」の近辺は、1 泊 2 千円とかで、安く泊まれるいいゲストハウスも沢山ありますから。
たとえば、金曜日の夜に、東京や、中国地方、遠方のひととかが、深夜バスに乗って京都に来て、土曜日か日曜日に授業を受ける。そして、1 泊して京都観光して、美味しいもの食べてまた深夜に帰る・・・とか。だいたい 1 万円位で、そんな週末を 1 年間思いきってやってみると。東京で会社勤めしたままのひとでも、人生変わるんじゃないかな?

ナカムラ そんなに安く気軽に京都に来れることをみんなが知ったら、すごいことになりそう。まだ、みんなそういう情報を、そこまで知らなそうだからね。それに、この学校に来ると、何かリアルに具体的なメリットがあるとみんなが思ったりすると面白いですね。たとえば、「 世界文庫 」で何か 1 ヵ月自由にできるとか。それがわかると・・・もうみんな、すごく来たがると思いますね。

古賀 どうせ学校に通うなら、直接、何か活かされる体験があるといいと思うんですよね。いや、面白い企画を考えてくれるなら、「 世界文庫 」でイヴェントはもちろんやっていいですし。そうすると、いきなりお客さんも来てくださると思いますし。すべての自分の知り合いにも頼みますし、場所ももっと大きなとこを借りてもいいですし・・・できることは、すべてやりますね。「 6次元 」でも・・・。

ナカムラ あ、それはもちろん、もちろん。「 6次元 」でも「 世界文庫アカデミー 」のみんなのイヴェントやりましょうよ !



まったく新しい学校の「 第一期生 」


対談:ナカムラクニオ(6次元)×古賀鈴鳴(世界文庫アカデミー) 〜 前編 〜

古賀 「 第一期生 」っていう響きにも、なにか感じるんですよ。吉本のNSC の第一期生がダウンタウンだったように。笑。

ナカムラ 面白いひとが集まるでしょうね。意外とでも、クラスに 25 人いると、思考が結構バラバラになっちゃったりするおそれもあるかもしれないですね。

古賀 でも、そういう、いろいろある他の学校とちょっと違うところは、僕が「 担任 」になろうかなと思って。

ナカムラ ああ ! それはいいじゃないですか。担任制。しかも、古賀さんが。

古賀 毎回いる。かつ、自分も講師でもある。おそらく、そういう学校って・・・他にはないんじゃないかなと。
こまかく、いろいろ見てあげられますし、聞いてあげられるかな、と思うんですよね。
自分はたいへんなんですけども。そこまでやるといいかなと。何だ、この学校 ! すごいなっていう。

ナカムラ 確かにね ! 京都でトークイヴェントした時、感じたんですけど。終わってからも、個々にみんな相談しに来てくれて、テンションも高いひとも多くて、熱かったし、「 場づくり 」に興味あるひとも多いし、もしかすると東京よりも、リアルに場所を借りて何かするっていうのが、近い感じなのかなと思いました。

古賀 いやー、京都は家賃が、東京より随分安いので。お店や事業なども始めやすい。

ナカムラ 東京で 500 万や 1000 万貯めてからやるっていうんじゃない、スタートができるっていうのが、京都はすごいメリットがあって、いいですよね。

古賀 そうそうそう。会社員で勤め上げて貯金して、だと、結構、歳とっちゃいますよね。でも、若いうちに京都だとやれる。そこまでお金なくても始められる・・・っていうところは、面白さとしてあるんですよね。

ナカムラ うん、そういうのも、何か起こりそうで。京都は面白い。



インプットしながら、同時に、アウトプットする


対談:ナカムラクニオ(6次元)×古賀鈴鳴(世界文庫アカデミー) 〜 前編 〜

古賀 この学校で思ってるのは。もうほんと、それこそカフェをやりたいひとがいたら、講師の和菓子作家の先生と、仲良くなっちゃって、その先生に納品してもらうようになるとか・・・それぐらいのとこまでいっちゃうと面白いかなって。そういう関係ができちゃうっていうか。先生とも。

ナカムラ うんうん。ですね。僕もそういう何かやりたいこの学校の生徒さんたちと、うちの「 6次元 」で、コラボレーションしたら面白いかなと思っています。

古賀 何か、リアルに、こう「 場がつくられていく 」みたいなのが面白いかなぁと。授業自体もそうですし、ま、1 年かけてやるといっても、もう、途中で何かやりたいねっていう話が出てきたら、お店つくりますってひととかいたら、それをもうみんなで手伝おうか ! みたいな流れになっても面白いかなと。

ナカムラ うんうん。そうですね。どういうペースでどういう先生が・・・来るのかっていうのも気になるとこだと思いますね。
たとえば、いろんな学校で、ゲストの先生が豪華でも、なんか話聞いて終わりとか、よくあるし。自分には、合わないな、って先生がいたら、来にくくなっちゃうとか。

古賀 はい。うちも先生は多様なんですけど。ナカムラさんや、あと、関西だと 「 graf 」 の服部さんとかは、すごく面倒見がいい方ですし、話も上手ですし、コミットがうまいので、そういう先生に、ちょっと多めに来ていただいたりしてもらって。
僕が担任で、副担任みたいに、ポイントポイントで、来ていただけたらと思ってます。生徒さんたちの状況が見えやすいかなと。そういう講師の方も何人かいらっしゃります。

ナカムラ あ、それは僕も嬉しいですよ。そんな感じで、せっかくやるんだったらね、ガッツリやりたいですよ。1 回来て終わりじゃなくって。ちゃんと生徒さんたちが、どうなっていくか、見届けたいですよね。
そして、勝手になにかが起こっていくっていうのがいいですね。この学校で、生徒さん同士で結びついていって、勝手に何かが起こっていくとか・・・ありそうありそう。

古賀 来ていただく先生たちは。個人か、少人数で、まさにいま、おもしろい仕事をやってるひとたちですので、生徒さんとも、関係ができやすいかなと。たとえば、大企業の CEO の方が来てお話してくださっても、絶対メモしたくなるような格言みたいないいことは言われると思うのですが・・・。でも、生徒目線だと「 しかし、自分たちにはそんな大企業とか関係ないしな・・・ 」って。つまり、関わりようがないな、と思うと思うんですよね。でも、たとえば、僕にしても、ほぼひとりで、「 世界文庫 」の運営をやってるのに、全国的に知られてるんですよね。だから、「 先生たちひとりでやってるんだ・・・もしかして、自分でもできる? ! 」って可能性を感じてほしい。
たとえば、ファッションデザイナーの先生だったら、「 展示会、私手伝いたいです ! 」とか言ったら、もう翌月にはそうなっちゃった ! とか。
うちの本屋でも、あなたの作ってるもの面白いから、作ったものしばらく置いてみようか? とか。
そんな風に、リアルタイムで、どんどん、インプットしながらも、同時に、アウトプットもできちゃう、っていう。